ごあいさつ

理事長あいさつ

特定非営利活動法人 キャリア・デザイナーズ
理事長 鈴木 隆将

私たちキャリア・デザイナーズは、福島県郡山市で、ニートやひきこもりを始めとする若者・壮年の社会参加・就労自立支援を行っている認定NPO法人です。当法人は、安心した環境の中での人との温かい交流を通じて、社会とつながり、そして就労自立に必要なスキルを身に着ける場所として2008年に設立されました。

現在、日本には何らかの理由で社会から距離を置いている方が全国で146万人もいると言われています。また、ひきこもり状態の長期化・高齢化に伴い、80代の親御さんが50代のお子さんの生活を支えている、いわゆる「8050問題」も報道されています。

社会と距離を置くようになった理由は様々です。例えば、学校時代のいじめ、進路選択時や職場でのつまずき、病気、家族の介護などが挙げられます。相談に訪れた方からは切実な悩みが聞かれます。「人と接するのが怖い」「自分なんか生きる価値なんてない」「社会から取り残されている感じがする」「自分は生けるしかばね」「心を開いて話せるようになりたい」「働くことを想像すると昔を思い出して怖い」「自立したいが何から始めれば良いのかわからない」……これらは実際に相談者から聞いた言葉です。

彼ら彼女らの中には、再び社会や人とつながり、自分自身が望む人生を送りたいと思っている方も少なくありません。そして、何かきっかけを求めている方もいらっしゃるのではないかと思いますが、支援体制は十分なものとは言えない現状があります。
当法人は、2008年の設立以来、生きづらさを感じている方や自立に向けて展望が描けない方々の支援を、地域の皆様のご協力をいただきながら行ってまいりました。私たちの役割として、以下の3つがあります。

1.安心して通える、社会とのつながりの場・居場所

2.チームやグループでの活動を通じて、自立に向けて必要なことを経験し学ぶことができる場

3.他者とのかかわりや多様な活動への参加を通じて、自分自身の適性や興味を理解し、自立に向けて一歩踏み出すことができる場

現在、10代後半から50代前半の方、約40人が登録され、それぞれのペースで活動に参加しています。最初、事務所に入ってくるときに緊張してこわばった表情をしていた方でも、活動に参加し日々が経過する中でだんだんと表情が和らぎ、笑顔で他の参加者やボランティアと会話を交わす姿を見るときに喜びを感じます。この場所は、悩める若者や壮年の方々にとって、安心して社会とつながることができる場であり、そして、心のエネルギーをためる居場所とも言えます。私たちは、就労自立だけでなく就労後のサポートも行っています。また、当事者だけでなく、保護者や家族のサポートにも力を入れています。

現在、自立に困難な状況にある方、そしてそのご家族の皆様、まずはお気軽にお問い合わせ、ご相談いただければと存じます。

私たちの活動は地域の皆様のご理解とご支援のおかげで実施しております。日頃のご協力に心より御礼を申し上げるととともに、今後とも、私どもの取り組みについて皆様方のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。